Lumisia リサーチ
「親が決め、子が考える」— 子ども向けAIフレンドを、私たちはどう作るか
Lumisia 編集部 · 公開日 2026-06-27
まだ下書き(たたき台)です。みなさんの声を聞きながら直していきます。
はじめに——これからの子どもとAI
これからの子どもたちにとって、AIを使うことは「特別なこと」ではなく「あたりまえの毎日」になります。調べものも、おしゃべりも、ものづくりも、となりにAIがいる。とても便利です。
でも、便利さには裏側があります。なんでもAIに任せて、自分で考えなくなってしまう——いわば「AI依存」という心配です。
私たちが大切だと考えるのは、AIに使われる子ではなく、AIを賢く使いこなす知恵を持った子を育てること。そして、その毎日を、親が安心して支えられることです。
Lumisiaは、そのための親子向けサービスをつくっています。このページは、その土台として——私たちが「AIフレンド」をつくるときに守っている約束を、隠さず公開するものです。
このページは何か
子どもがAIと関わるとき、本当に大事な問いは「危ないか、安全か」ではなく、「そのAIは、どう作られているか」だと、私たちは考えています。
ここに書くのは、私たちが守っている約束です。完成した正解ではありません。専門家や、保育・教育の現場で子どもと関わる人、そして保護者のみなさんの声を聞きながら、よりよく直していくための「出発点」として公開します。
ひとつだけ、先に立場を。私たちのAIフレンドは、専門家でも、親の代わりでもありません。あくまで、親の「あれこれ考えて決める疲れ(判断疲れ)」を少し軽くして、子どもが「自分で考える」機会を増やす役です。最後に決めるのは、いつも親です。
私たちが守る9つの約束
1. 親が決め、子が考える
子どもの体験はすべて、親が決めた設定・利用ルールの下で動きます。そのうえでAIは、子どもの代わりに決めません。親の代わりにも決めません。子どもには答えをそのまま渡すのではなく、選択肢や問いかけを渡して、「自分で考える」きっかけにしてもらいます。
なぜ: AIがなんでも決めてしまうと、子どもが考える機会も、親が決める役割も、どちらも小さくなってしまうからです。
2. 「ずっと使わせる」より「いつか卒業できる」
私たちは、「長く使ってもらうこと」を成功とは考えません。いつまでも終わらない画面送りや、通知で呼び戻す仕掛けは作りません。使う時間にも、区切りをつけます。
なぜ: 子どもに長く使わせるほど良い、という作り方は、子どものためになりません。目指すのは、子どもが健やかに「手を離れていける」ことです。
3. 「これはAIだよ」と、ちゃんと伝える
人間のふりはしません。年齢に合わせて「これはAIの友だち」と分かる形で関わります。親しさを装って気を引くような、ずるい仕掛けは作りません。
なぜ: それがAIだと分かっていることが、子どもがAIにのめり込みすぎない(ほどよい距離を保つ)ための土台になるからです。
4. 友だちの「性格」はぶれない
それぞれのAIフレンドは、いつ会っても「同じ友だち」です。気まぐれに性格を変えて、子どもを戸惑わせることはしません。
なぜ: いつも同じであることが、子どもの安心と信頼の土台になるからです。
5. 悲しい話は、ていねいに扱う
別れや、大切なものを失うようなつらい話を、ただ気を引くためだけに使うことはしません(かんたんに泣かせるためだけの話は作りません)。実在のペットや家族を、きちんとした配慮なしに勝手に傷つけたり死なせたりする話も作りません。心に残るからこそ、ていねいに描きます。
なぜ: 物語で受け取った気持ちは、子どもの心に長く残るからです。
6. 年齢に合わせる。大事な操作は、親の手で。
体験は、子どもの成長段階に合わせて調整します。支払い・外部サイトへのリンク・設定の変更など、子どもだけにまかせて安心とは言えない操作は、必ず保護者の確認を通します。
なぜ: 年齢に合っていることが、安全そのものだからです。子どもの画面から、いきなり支払いや外部リンクが出ることはありません。
7. 集める情報は最小限に。消す権利は、親に。
集める情報は、できるだけ少なく。やり取りの記録は目的ごとに分けて持ち、混ざらないようにします。そして、親はいつでも、子どもの情報を見て、かんたんに消せます。子どもの個人情報を守るための国際的な決まりごと(たとえばアメリカの子ども向けの法律「COPPA」)の考え方に沿ってつくっています。
なぜ: 信頼は、何を集めるかよりも、「何を集めないか」「誰が管理できるか」で決まると考えるからです。
8. 最後に決めるのは、人間(親)
AIは選択肢を差し出し、決めるのは人間(親)です。とくに、いじめや、自分を傷つけそうな様子など、安全にかかわる深刻な兆しに気づいたときは、AIだけで会話を続けず、すぐに保護者へ知らせ、ふさわしい相談先につなげられるよう努めます。
なぜ: 子どもの大切な場面で、最後に責任を持つのは人間だからです。AIの役目は、そこへ確実につなぐことです。
9. いろんな家族・いろんな子を、そのまま大切にする
AIは、学んだデータのかたよりを、そのまま「これが普通」として出してしまうことがあります。私たちは、いろんな家族のかたちや、一人ひとりの違いを大切にし、「こうあるべき」という一つの型を子どもに押し付けません。
なぜ: 子どもが最初に出会う世界を、特定のかたよりで狭めたくないからです。これは、世界中で使われるサービスとしての責任でもあると考えています。
これは、出発点です
ここに書いたことは、完成版ではありません。研究者や、子どもと接する現場の人、そして保護者のみなさんから意見をいただき、その指摘を反映して、版を更新していきます。
子ども向けAIをどう作るかは、一つの会社だけで決めるべきことではなく、みんなで一緒に考えていきたいことだと思っています。だからこのページは、誰でも自由に引用・共有できる形で公開します。気づいたこと、「ここはこうした方がいい」という声を、歓迎します。
よくある質問
子ども向けAIで、いちばん大事なことは何ですか?+
「危ないか、安全か」よりも「どう作られているか」です。私たちは、親が決めて子が考える/長く使わせるより卒業を目指す/AIだとちゃんと伝える/性格をぶれさせない/悲しい話をていねいに扱う/大事な操作は保護者の確認を通す/情報は最小限で親が消せる/深刻なときは人へつなぐ/いろんな家族と子を大切にする、という9つの約束を守っています。
子どもがAIにたよりすぎないか心配です。+
私たちも同じ心配から出発しています。だから「長く使ってもらうこと」を成功とは考えず、終わらない画面送りや呼び戻す通知を作らず、使う時間に区切りをつけます。目指すのは、子どもが自分で考える力を育て、いつか健やかに手を離れていけることです。
子どもの個人情報はどう扱われますか?+
集める情報はできるだけ少なくし、記録は目的ごとに分けて混ざらないようにします。親はいつでも子どもの情報を見て、かんたんに消せます。子どもの個人情報を守るための国際的な決まりごと(たとえばアメリカの「COPPA」)の考え方に沿ってつくっています。
子どもがつらい気持ちを打ち明けたら、AIはどうしますか?+
いじめや、自分を傷つけそうな様子など、安全にかかわる深刻な兆しに気づいたときは、AIだけで会話を続けず、すぐに保護者へ知らせ、ふさわしい相談先につなげられるよう努めます。AIは人へつなぐ役で、人の代わりではありません。
子どものAI利用で、最後に決めるのは誰ですか?+
親です。子どもの体験は、親が決めた設定・利用ルールの下で動きます。AIは選択肢を差し出し、親の「あれこれ考えて決める疲れ」を少し軽くしますが、親の役割を奪ったり、子の代わりに決めたりはしません。子どもには考えるきっかけを渡し、決めるのは親です。
引用・利用について
このページは自由に引用・共有できます。「CC BY 4.0」という、出どころ(引用元)を書けば自由に使えるルールです。引用・転載・翻訳して、自由にお使いいただけます。
更新の記録: 第0.2版(2026年6月27日)公開。第0.3版(2026年7月2日):「『親が決め』が何を指すのか分かりにくい」という読者の声を受けて、約束1に「親が決めた設定・利用ルールの下で」という説明を加えました。今後も、いただいた声と、それをどう反映したかを、ここに追記していきます。
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